この記事は、はじめて不動産を買う人や、売買契約の前に重要事項説明を受ける予定の人に向けた初心者向けガイドです。
「重要事項説明って何を説明されるの?」「難しい言葉ばかりで不安」「どこをチェックすれば失敗しないの?」という疑問を、できるだけわかりやすく整理しています。
重要事項説明の目的、35条書面の意味、記載される内容、物件種類ごとの見方、当日の流れ、注意点までを網羅しているので、契約前の確認用としても活用できます。
不動産売買の重要事項説明とは?初心者向けに目的と35条書面をわかりやすく解説
不動産売買における重要事項説明とは、買主が契約前に物件や契約条件の大切な内容を理解するために行われる法的な説明手続きです。
土地や建物は金額が大きく、権利関係や法令上の制限も複雑なため、内容を知らないまま契約すると大きなトラブルにつながるおそれがあります。
そのため宅地建物取引業法では、宅建士が重要事項説明書を使って説明することを義務づけています。
まずは「なぜ必要なのか」「契約書と何が違うのか」「いつどのように受けるのか」を理解することが、安心して不動産取引を進める第一歩です。
重要事項説明とは何か|不動産取引で買主を保護するための説明義務
重要事項説明は、買主が契約前に不利益を受けないようにするための説明義務です。
不動産は見た目だけではわからない情報が多く、たとえば再建築の可否、接道状況、用途地域、抵当権の有無、災害リスクなどは、契約前に知っておくべき重要なポイントです。
こうした情報を事前に明らかにし、買主が納得したうえで契約判断できるようにするのが重要事項説明の役割です。
つまり、単なる形式的な読み上げではなく、「この物件を買って本当に問題ないか」を確認するための大切な機会だと考えるとわかりやすいです。
- 契約前に物件のリスクや制限を知るための手続き
- 買主保護を目的として法律で定められている
- 説明不足による後悔や紛争を防ぐ役割がある
重要事項説明書とは何か|35条書面の位置づけと契約書との違い
重要事項説明書とは、宅建業法35条に基づいて交付される書面で、一般に「35条書面」と呼ばれます。
この書面には、物件の表示、権利関係、法令上の制限、インフラ、契約条件、解除に関する事項など、契約判断に影響する重要な情報がまとめられています。
一方で売買契約書は、売主と買主がどの条件で売買するかを約束する書面です。
つまり、重要事項説明書は「契約前に理解するための説明資料」、契約書は「合意内容を定める書面」という違いがあります。
両者は似ている部分もありますが、役割は同じではありません。
| 項目 | 重要事項説明書 | 売買契約書 |
|---|---|---|
| 目的 | 契約前に重要情報を説明する | 売買条件を正式に合意する |
| 法的根拠 | 宅建業法35条 | 民法・契約実務 |
| タイミング | 契約前 | 説明後に締結 |
| 主な内容 | 物件情報、権利、制限、リスク | 代金、引渡し、解除、責任分担 |
宅建による実施が必要な理由と、説明の時期・方法・事前チェックの流れ
重要事項説明は、宅地建物取引士が行わなければなりません。
これは専門知識を持つ資格者が説明することで、内容の正確性と責任の所在を明確にするためです。
説明は通常、売買契約を締結する前に行われ、書面の交付を受けたうえで、宅建士から対面または一定の要件を満たした方法で説明を受けます。
実務では事前にコピーを受け取り、氏名や物件表示、面積、権利関係、特約などを先に確認しておくと理解しやすくなります。
当日に初見で聞くより、疑問点をメモして臨むほうが失敗を防げます。
- 説明者は宅地建物取引士である必要がある
- 重要事項説明は売買契約の前に実施される
- 事前に書面コピーを確認すると理解しやすい
- 不明点は当日までに質問候補として整理しておく
重要事項説明書に記載される主な事項とチェックポイント
重要事項説明書には、物件そのものに関する情報だけでなく、契約条件や費用負担、法令上の制限、設備状況など、購入判断に直結する内容が幅広く記載されます。
初心者がすべてを一度で理解するのは難しいですが、項目ごとに意味を分けて見ると整理しやすくなります。
特に大切なのは、物件の基本情報が正しいか、自由に使える物件なのか、追加費用はあるのか、生活に必要なインフラや周辺環境に問題はないかという視点です。
ここでは、重要事項説明書で特に確認したい代表的な項目をわかりやすく解説します。
物件・土地・建物の概要|所在地、住所、面積、種類、用途をチェック
まず確認したいのは、売買対象となる不動産が正しく特定されているかです。
所在地や住居表示、地番、家屋番号、土地面積、建物面積、構造、種類、用途などに誤りがあると、認識していた物件と契約内容がずれるおそれがあります。
マンションなら専有部分の面積やバルコニー面積、一戸建てなら土地と建物の両方の表示を確認することが重要です。
広告の情報と登記や説明書の内容が一致しているかも見ておきましょう。
特に面積は、登記簿面積と実測面積で違いが出る場合があるため注意が必要です。
- 所在地・地番・住居表示が一致しているか
- 土地面積・建物面積の根拠が明確か
- 物件の種類や用途が認識どおりか
- 広告内容と書面内容に差がないか
権利関係と制限の記載事項|所有権、抵当権、敷地、法令上の制限を確認
不動産は「見た目が良い」だけでは安心できず、権利関係の確認が非常に重要です。
所有権が誰にあるのか、抵当権などの担保権が設定されていないか、借地権や地役権など第三者の権利がないかを確認しましょう。
また、都市計画法や建築基準法による用途地域、建ぺい率、容積率、防火地域、再建築に関する制限なども、将来の利用に大きく影響します。
購入後に「思ったように建て替えできない」「増築できない」と気づくケースもあるため、法令上の制限は必ず理解しておきたい項目です。
| 確認項目 | 見るポイント | 注意点 |
|---|---|---|
| 所有権 | 売主が正当な権利者か | 共有名義なら全員の関与が必要 |
| 抵当権 | 抹消予定があるか | 引渡しまでの処理方法を確認 |
| 用途地域 | 建築可能な用途の範囲 | 希望用途に合うか確認 |
| 接道・再建築 | 建築基準法上の道路条件 | 再建築不可の可能性に注意 |
金銭・契約条件・ローン関連の事項|管理費、負担、売買契約の条件を整理
重要事項説明書では、売買代金そのもの以外に発生する費用や契約条件も確認が必要です。
マンションなら管理費、修繕積立金、駐車場使用料などの継続負担があります。
土地や一戸建てでも、私道負担、境界確定費用、上下水道の引込費用などが関係することがあります。
さらに、住宅ローン特約の有無、手付解除の条件、違約金、引渡し時期、固定資産税等の精算方法なども重要です。
「購入価格だけ見ていたら、想定外の費用が多かった」という失敗を防ぐため、総額で判断することが大切です。
- 管理費・修繕積立金など毎月の負担額
- 私道負担やインフラ整備費用の有無
- ローン特約の条件と期限
- 手付解除・違約解除・引渡し条件
設備・インフラ・周辺環境の状況|道路、水道、ガス、水害やハザードマップの有無
生活のしやすさや安全性に関わる設備・インフラ・周辺環境も、重要事項説明で確認したいポイントです。
前面道路の種類や幅員、上下水道の整備状況、都市ガスかプロパンガスかといった基本条件は、住み心地や将来の費用に影響します。
また、近年は水害リスクや土砂災害警戒区域、津波災害警戒区域などの説明も重視されています。
ハザードマップの案内があれば必ず確認し、現地見学ではわからない災害リスクも把握しましょう。
周辺の騒音、臭気、嫌悪施設、将来の開発計画なども、必要に応じて質問しておくと安心です。
- 道路幅員や接道状況に問題がないか
- 水道・下水・ガスの整備状況
- 洪水・土砂災害・津波などのリスク
- 周辺施設や将来計画による生活影響
物件の種類ごとに違う重要事項説明の見方
重要事項説明書は基本構成こそ共通していますが、マンション、戸建て、土地、新築、中古では重点的に見るべきポイントが異なります。
たとえばマンションでは管理規約や共用部分が重要ですが、土地では接道や用途地域がより大切になります。
また、新築と中古では建物の状態確認や保証、維持管理に関する見方も変わります。
同じ説明書でも、物件の種類に応じて「自分に関係する項目」を意識して読むことが、理解を深めるコツです。
ここでは物件タイプ別に、特に注意したい見方を整理します。
マンション・区分所有で注意したい規約、共用部分、委託管理のポイント
マンションの売買では、専有部分だけでなく、管理規約や共用部分のルールを理解することが欠かせません。
ペット飼育の可否、楽器演奏、民泊利用、リフォーム制限などは管理規約で決まっていることが多く、購入後の生活に直結します。
また、エレベーター、廊下、駐車場、ゴミ置き場などの共用部分の利用条件や持分も確認が必要です。
さらに、管理会社への委託状況、管理費・修繕積立金の額、修繕計画の有無、滞納状況などは、将来の資産価値や追加負担に影響します。
マンションは「建物全体を共同で維持する」前提を理解しておくことが大切です。
- 管理規約で生活ルールを確認する
- 共用部分の範囲と利用条件を把握する
- 管理費・修繕積立金の妥当性を見る
- 長期修繕計画や滞納状況も確認する
一戸建て・土地の売買で見るべき道路、用途地域、建築や整備計画
一戸建てや土地では、道路と法令上の制限の確認が特に重要です。
建築基準法上の道路に適切に接していないと再建築できない場合があり、将来の建て替えや売却に大きく影響します。
また、用途地域によって建てられる建物の種類や規模が制限されるため、住宅用として問題ないか、店舗併用や二世帯住宅など希望する使い方が可能かを確認しましょう。
さらに、都市計画道路や区画整理、上下水道整備などの計画があると、将来の負担や環境変化につながることがあります。
土地は自由に使えそうに見えても、実際には多くの制限がある点に注意が必要です。
新築住宅と中古不動産で異なるインスペクション、保全、維持管理の確認事項
新築住宅と中古不動産では、確認すべき内容が少し異なります。
新築では、住宅性能、保証、保険、完成時期、引渡し条件、未完成物件なら設計図書との整合性なども重要です。
一方、中古では建物の劣化状況、修繕履歴、雨漏りやシロアリ被害の有無、設備の故障歴、インスペクションの実施状況などを丁寧に確認する必要があります。
また、維持管理の状態によって将来の修繕費が大きく変わるため、単に価格の安さだけで判断しないことが大切です。
中古物件ほど「現況をどう把握するか」が重要事項説明の理解に直結します。
売主・買主が特に注意したい重要事項説明の注意点
重要事項説明は買主のための手続きという印象が強いですが、売主にとっても無関係ではありません。
買主は説明内容を理解しないまま契約すると後悔につながり、売主は物件状況の伝達不足がトラブルの原因になることがあります。
特に契約不適合責任、解除条件、追加費用、設備の状態、告知事項などは、双方が認識をそろえておくべき重要ポイントです。
ここでは、買主と売主それぞれの立場から、重要事項説明で注意したい点をわかりやすく整理します。
買主が後悔しないためのチェック|契約不適合責任、契約解除、追加費用の確認
買主が特に注意したいのは、契約後に問題が見つかった場合にどう扱われるかです。
契約不適合責任の範囲や期間がどう定められているかによって、引渡し後に不具合が見つかった際の対応が変わります。
また、住宅ローンが通らなかった場合の解除条件、手付解除の期限、違約金の額なども必ず確認しましょう。
さらに、購入後に必要となる修繕費、管理費、税金、登記費用、仲介手数料などを含めた総費用を把握しておくことが大切です。
「買える価格」ではなく「維持できる条件か」で判断する視点が必要です。
売主が理解しておくべき義務と、説明内容に関する疑問への対応
売主は重要事項説明を直接行う立場ではないことが多いものの、説明の前提となる情報提供に協力する必要があります。
たとえば設備の故障歴、雨漏り、越境、近隣トラブル、修繕履歴など、知っている事実を正確に伝えないと、後で紛争になる可能性があります。
また、説明内容に疑問がある場合は、不動産会社任せにせず、自分でも確認しておくことが大切です。
売主が内容を理解していれば、買主からの質問にも落ち着いて対応しやすくなり、取引全体の信頼性も高まります。
「知らなかった」では済まされない場面があることを意識しておきましょう。
サイン前に納得するための質問例と、契約内容を説明してもらうコツ
重要事項説明でわからない点があれば、遠慮せず質問することが大切です。
専門用語が多くても、その場で理解できる言葉に言い換えてもらえば問題ありません。
特に「この制限で何ができないのか」「追加費用はいくら発生するのか」「将来トラブルになりやすい点はどこか」といった実生活に引きつけた質問をすると、理解しやすくなります。
また、説明を急がせず、該当箇所を指し示してもらいながら確認すると見落としを防げます。
サインは納得してからでよく、わからないまま進めない姿勢が重要です。
- この物件で将来できないことはありますか
- 追加でかかる費用を総額で教えてください
- 契約解除になるのはどんな場合ですか
- 引渡し後に不具合が見つかったらどうなりますか
- この特約は買主にどんな影響がありますか
重要事項説明書が必要な場合・不要な場合を整理
重要事項説明書は不動産取引では必ずあるものと思われがちですが、実際には取引形態によって必要性の考え方が異なります。
特に「売買なら必ず必要なのか」「売主にも必要なのか」「個人間売買ではどうなるのか」といった疑問を持つ人は少なくありません。
ここでは、重要事項説明が必要になるケースと、一般的に不要とされる場面の違いを整理します。
法律上の義務がどこにかかるのかを理解すると、なぜ説明が行われるのかがより明確になります。
不動産売買で重要事項説明が必要なケースと不要な場合の考え方
不動産売買で重要事項説明が必要になるのは、宅地建物取引業者が関与する取引が基本です。
仲介でも売主業者でも、宅建業者が取引に入る場合は、買主に対して宅建士による重要事項説明が必要になります。
一方で、宅建業者が関与しない純粋な個人間売買では、宅建業法上の重要事項説明義務は通常ありません。
ただし、義務がないからといって確認不要という意味ではなく、むしろ契約書や調査をより慎重に行う必要があります。
実務上は、トラブル防止のために個人間でも重要事項説明書に近い資料を用意することがあります。
売主には重要事項説明書が不要とされる場面はある?取引形態ごとの違い
重要事項説明は、主に買主や借主など取得・利用する側を保護するための制度です。
そのため、一般的には売主に対して重要事項説明書を交付すること自体が法律上の中心ではありません。
ただし、売主も契約内容や説明内容を理解しておくことは非常に重要で、実務では売主が説明書の内容を確認する場面もあります。
また、業者買取や業者売主のケースでは、取引相手や立場によって説明の実施方法が異なることがあります。
「売主だから関係ない」と考えず、少なくとも説明内容に矛盾がないかは確認しておくべきです。
賃借との違いから見る、売買での重要事項説明の必要性
重要事項説明は賃貸借契約でも行われますが、売買ではより高額かつ長期的な影響が大きいため、確認の重みが増します。
賃貸では住み替えが比較的しやすい一方、売買は簡単にやり直せません。
そのため、権利関係、法令制限、災害リスク、契約不適合責任、ローン条件など、売買特有の重要項目が多くなります。
また、購入後は所有者として維持管理や税負担も発生するため、単なる利用条件の確認にとどまりません。
売買の重要事項説明は、「住めるか」だけでなく「所有して問題ないか」を判断するための手続きだと理解するとわかりやすいです。
重要事項説明の当日の流れと準備する書面
重要事項説明は、ただ当日に座って話を聞くだけではありません。
事前に書面を確認し、当日は宅建士の説明を受けながら内容を照合し、納得したうえで署名へ進むのが基本的な流れです。
準備不足のまま臨むと、専門用語に圧倒されて大切な点を見落としやすくなります。
ここでは、事前に受け取るコピーの見方、当日の進み方、売買契約書との関係を順番に整理します。
流れを知っておくだけでも、当日の不安はかなり減らせます。
事前に受け取るコピーの見方|氏名、住所、記載事項を先にチェック
重要事項説明書のコピーを事前にもらえたら、まずは自分の氏名、物件の所在地、地番、面積、売主名などの基本情報に誤りがないか確認しましょう。
次に、用途地域、接道、私道負担、管理費、修繕積立金、特約、契約不適合責任など、自分に影響が大きい項目を先に見ておくのがおすすめです。
難しい用語はすべて理解しようとしなくても構いません。
わからない箇所に印をつけておき、当日に質問できる状態にしておくことが大切です。
事前確認をするだけで、説明の理解度は大きく変わります。
当日の説明終了までの流れ|宅建士の説明、書面確認、サインの手順
当日はまず、宅建士が資格者証を提示し、重要事項説明書に基づいて各項目を説明するのが一般的です。
買主は書面を見ながら説明を聞き、疑問点があればその場で確認します。
説明が一通り終わったら、内容を理解したことを前提に署名や押印を行います。
その後、売買契約書の読み合わせと締結に進む流れが多いです。
大切なのは、説明が終わったからといって自動的に契約しなければならないわけではない点です。
納得できない事項があれば、確認や修正を求めてから進めるべきです。
契約書・売買契約との関係|説明後に締結する際の注意点
重要事項説明のあとに売買契約を締結する場合は、説明書と契約書の内容が一致しているかを確認することが重要です。
たとえば引渡し時期、手付金、解除条件、契約不適合責任、特約などにズレがあると、後でどちらを前提にするのか争いになりかねません。
また、説明では軽く触れられた特約が、契約書では買主に不利な内容になっていることもあります。
重要事項説明書で理解した内容を、そのまま契約書でも再確認する姿勢が必要です。
「説明を聞いたから安心」ではなく、「契約書にどう反映されているか」まで見て初めて確認完了といえます。
トラブルを防ぐために確認したい実務ポイント
重要事項説明書を読むときは、単に項目を追うだけでなく、実際にどんなトラブルにつながるかを想像しながら確認することが大切です。
法令や権利関係の見落とし、設備の不具合、災害リスク、周辺環境の変化などは、購入後に発覚すると大きな負担になります。
特に初心者は「書いてあるから大丈夫」と思いがちですが、書面の意味を具体的な生活や将来計画に置き換えて考える必要があります。
ここでは、実務上見落としやすいポイントを3つの視点から整理します。
法令・規約・権利関係で見落としやすいチェックポイント
見落としやすいのは、専門用語で書かれた法令制限や権利関係です。
たとえばセットバックが必要な土地、再建築に制限がある物件、共有持分が複雑な不動産、管理規約でリフォーム制限があるマンションなどは、生活や資産価値に大きく影響します。
また、越境や通行掘削承諾、私道の権利関係などは、普段なじみがないため見逃されがちです。
「この記載は自分にどんな不利益や制限をもたらすのか」を具体的に質問することが、実務上とても重要です。
設備の有無、修繕履歴、交換・措置の状況をどう確認するか
設備に関するトラブルは、引渡し後に発覚しやすい代表例です。
給湯器、エアコン、換気設備、インターホン、排水設備などが売買対象に含まれるのか、現状有姿なのか、故障歴があるのかを確認しましょう。
中古物件では、屋根や外壁、防水、配管の修繕履歴、シロアリ対策、雨漏り補修の有無なども重要です。
重要事項説明書だけで足りない場合は、付帯設備表や物件状況報告書もあわせて確認するのが基本です。
設備は「あるかないか」だけでなく、「正常に使えるか」「いつ交換が必要か」まで意識して見ることが大切です。
水害リスク、周辺環境、将来の計画まで把握して安心して判断する
近年は、災害リスクや周辺環境の確認がますます重要になっています。
洪水、内水、高潮、土砂災害、津波などのハザード情報は、現地を見ただけでは判断できません。
また、周辺に騒音源や臭気の原因施設がないか、将来大きな道路計画や再開発計画がないかも、暮らしや資産価値に影響します。
重要事項説明で案内された内容を起点に、自治体のハザードマップや都市計画情報も自分で確認すると安心です。
不動産は長く関わる資産だからこそ、今だけでなく将来の変化まで視野に入れて判断しましょう。
重要事項説明書のサンプル・ひな形の活用法と見方
重要事項説明書は本番で初めて見ると難しく感じやすいため、事前にサンプルやひな形で全体像をつかんでおくと理解しやすくなります。
どんな項目が並ぶのかを知っておくだけでも、当日の説明で迷いにくくなります。
ただし、ひな形はあくまで一般的な構成を示すもので、実際の物件ごとの個別事情までは反映されません。
そのため、サンプルで流れを把握しつつ、本番では具体的な記載内容を丁寧に確認することが大切です。
重要事項説明書のサンプル・ひな形で全体像をつかむ方法
サンプルやひな形を見る目的は、細部を暗記することではなく、どんな種類の情報が説明されるのかを把握することです。
物件表示、権利関係、法令制限、インフラ、契約条件、特約、災害リスクなど、重要事項説明書の基本構成を先に知っておくと、本番で話の流れを追いやすくなります。
特に初心者は、見出し単位で「何についての説明か」を理解するだけでも十分効果があります。
サンプルを見ながら、自分ならどこが気になるかを考えておくと、質問準備にもつながります。
書面を自分でチェックする際に見るべき項目と作成のルール
自分で書面をチェックするときは、まず基本情報の正確性、その次に権利関係や制限、最後に費用や特約を見る順番がおすすめです。
また、重要事項説明書は宅建士が記名し、法令に基づいて作成される書面である点も理解しておきましょう。
ただし、法律に沿って作られていても、自分にとって不利な条件がないとは限りません。
そのため、形式が整っているかだけでなく、内容が自分の希望や理解と一致しているかを確認することが重要です。
「正しく作られていること」と「納得できること」は別だと考えると判断しやすくなります。
不明点があるときの相談先|不動産会社や宅建業者に確認すべき事項
重要事項説明書でわからない点があれば、まずは担当の不動産会社や説明を行う宅建士に確認するのが基本です。
その際は、「この項目の意味を簡単に説明してください」「自分にどんな影響がありますか」と具体的に聞くと理解しやすくなります。
また、法的な解釈や境界、建築、税金など専門分野にまたがる疑問は、必要に応じて司法書士、土地家屋調査士、建築士、税理士などに相談する方法もあります。
大切なのは、曖昧なままサインしないことです。
少しでも不安があるなら、確認先を使い分けて納得できる状態にしてから契約へ進みましょう。
不動産売買の重要事項説明で失敗しないための結論
不動産売買の重要事項説明は、難しい書類を形式的に読む場ではなく、契約前にリスクと条件を整理して納得するための大切な機会です。
初心者にとっては専門用語が多く感じられますが、目的、記載事項、物件ごとの注意点、契約条件という順番で整理すれば理解しやすくなります。
そして何より重要なのは、わからない点を残したまま進めないことです。
最後に、失敗しないための考え方を2つにまとめます。
重要事項説明をわかりやすく理解するコツは、目的・記載事項・注意点の整理
重要事項説明を理解するコツは、最初から細かい法律用語を完璧に覚えようとしないことです。
まずは「買主を守るための説明である」という目的を押さえ、そのうえで物件情報、権利関係、法令制限、費用、設備、特約という大きな分類で見ていくと整理しやすくなります。
さらに、マンションなのか戸建てなのか、中古なのか新築なのかによって重点項目を変えると、必要な情報が見えやすくなります。
全体像から細部へ確認する流れが、初心者には最もわかりやすい方法です。
契約前に納得できない点を残さないことが、安心できる不動産取引につながる
不動産取引で後悔しないためには、契約前に疑問を解消し、納得できない点を残さないことが何より大切です。
重要事項説明書に書かれている内容は、購入後の生活、費用、資産価値、将来の売却や建て替えにも関わります。
少しでも気になる点があれば質問し、必要なら追加資料を求め、契約書との整合性まで確認しましょう。
焦ってサインするより、理解してから進めるほうが結果的に安全です。
重要事項説明を味方につけることが、安心できる不動産売買への近道です。
不動産売却サポートセンター 福島
住所:福島県 福島市 御山字上谷地 2番地の1
電話番号:024-572-5002
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